本読むうさぎ

生きるために、考える

季節

川の流れとサンドイッチ

今週のお題「お弁当」 春のうららに誘われて散歩に出た。 仕事は昼休みだった。 左手に川を見ながら少し歩くと、ともすれば見落としてしまいそうな小さな弁当屋が現れる。 小さなショーケースには自家製のポテトサラダや弁当が慎ましやかに並んでいる。 サン…

春のうららに誘われて

今週のお題「外でしたいこと」 気だるげな春のうららに誘われて 体一つと本とコーヒー これさえあればそれで充分 ランキング参加中Think<書くことは考えること> ランキング参加中短文エッセイ

自然と親しむとは

「自然に触れる」「自然に親しむ」という表現がどうにも好きになれません。 「触れる」とか「親しむ」というと、どうにも、自然と人間が対等のような気がするからです。 「自然を大切にしよう」とか「自然を守ろう」というのもおかしな話で、自然は人間に守…

葉桜を見上げる

まだかまだかと気を揉むうちに花盛りを逃してしまい、葉桜ばかりとなった。 盛りの頃には桜を見上げる人をよく見かけたものだが、今では皆うつむいて行き過ぎている。 人の心変わりの早さを感じと同時に、うさぎも見上げることがなかったことに気づいた。 葉…

赤い花

警察署の 石壁に ひとつ咲いた 赤い花 こんな場所にも 咲くのかと 行き過ぎてなお 目に浮かぶ ランキング参加中Think<書くことは考えること> ランキング参加中短文エッセイ

セーターに顔をうずめる

今週のお題「急に寒いやん」 急に寒くなったので秋物のセーターを出すことにした。 タンスの奥に頭を突っ込んで物色。目当てのセーターを掴んで引っ張り出す。 タンスの匂いがした。 顔をうずめて深く息を吸う。 体に染みわたる。 季節が変わった。 ランキン…

今日はよく生きた

5月の山は緑と白に埋め尽くされる。草木は少しでも陽を浴びようと枝を伸ばし、葉を広げる。葉を照らす陽が白く跳ねる。 万緑の中や吾子の歯生え初むる 中村草田男 万緑は草木が辺り一面に広がる様子。草木の生命力と歯が生え始めた我が子の生命力が重なる。…

オトコノコよ、準備はいいか

今週のお題「レイングッズ」 水たまりは踏まねば無礼というもの。大きいのも小さいのも、深いのも浅いのも一踏みもせず行き過ぎないのではのオトコノコの名折れだ。 よりよい一踏みを行うには準備が大切だ。特に長靴には細心の注意を払わなければならない。 …

今を観る

ランキング参加中短文エッセイ 桜が見頃を迎え、春真っ盛りです。 SNSにも花見を楽しむ投稿が桜の写真を添えて次から次へと流れてきます。 春といえば桜、桜といえば春。そんな方程式が成り立つくらい私たちに身近な桜ですが、はたして、私たちは本当に桜を…

新年度に向けて

もう3月も終わろうしており、新年度を迎えようとしています。 盛りを過ぎた花々は散り、入れ替わるように次の芽が出番を待っています。 新しい環境を迎える方も多いことでしょうが、何かとストレスが溜まる時期でもあります。 へっちゃらなつもりでも気づか…

自分のペースでぼちぼち

暖かくなったから少し走っただけで汗がだらだらだ。 春の陽の下を走るのってなんて気持ちいいんだろう。 市民ランナーの方の服装も軽やかで見ているだけで心が弾みます。 自分のペースで、ぼちぼち、続けていきましょう~。 ランキング参加中短文エッセイ

鬼の居ぬ間に洗濯なんてしてる場合じゃない!

ランキング参加中短文エッセイ 「鬼の居ぬ間に洗濯」ということわざがある。 「主人や監督者の気兼ねする人がいなくなると、使用人や下位の者がくつろいで自由にする」という意味だが、むかしからこの言葉が苦手だった。 見張る人がいないときに自由にくつろ…

春こそランニング!

ランキング参加中短文エッセイ 暖かいといろんなものがはかどりますね。 街にもランニングに勤しむ姿を多く見かけるようになりました。 先日東京マラソンが4年ぶりの開催ということで注目を集めました。 いつか出たいいつか出たいと思いながらもずっと機会…

揚げサンドとシュークリームの話

ランキング参加中短文エッセイ 近所の気になっていたパンす屋に行きました。 1人でこっそり楽しもうと、名物の揚げサンドとシュークリームを1個ずつ買いました。 揚げサンドはサクサクした食感にたっぷり詰まった具がおいしく、三口で食べてしまいました。 …

季節がまた移ろうとしています

ランキング参加中短文エッセイ 景色に桜を見るようになりました。 公園を駆けまわる子どものように春が近づいています。 2月の肌寒くも陽ざしが暖かい気候が好きです。 辺りに注意を向けると、山には桜や梅、垣根に椿、曲がり角に水仙を見つけました。 季節…

写真や動画に残せないものを大切に

陽の光が海面に反射してきらきらと光る。 真珠の泡のように次々と生まれ、弾ける。 時間が経つのも、自分の状況も頭から消え去っている。眺めている自分がいるという認識まで消えたときが、「自然と一体」だと言えるのではないか。 この感動を、心の揺らめき…

「お前もこれを読め」

兄が帰省の飛行機を待つ間の時間つぶしにと文庫本を買ったのが始まりだった。 兄から文庫本を借りた父が、今度はうさぎに「お前もこれを読め」と渡してきた。本の又貸しだ。 読み終えたので返すついでにうさぎの本棚からいくつか見繕い、父に「お前もこれを…

子ヤギ日和

子ヤギを見てきました。 餌をくれると思ってとことこ近寄ってくるのがかわいかったです。 なでてみたら結構ごわごわしてました。 春が待ち遠しくなりました。

節分で投げる豆といえば

今週のお題「マメ」 節分で投げる豆が地域によって違うということを聞いたことがある。 うさぎの地域では節分の時期にはスーパーに落花生が並ぶ。 大きいからすぐに見つかるし、殻が柔らかいから体に当たっても大丈夫なように配慮してあるのだろう。 子ども…

散歩していると

京都に哲学の道と呼ばれる、哲学者が毎朝歩いて思想にふけったという散歩道があるそうだ。 iPhoneで有名な故スティーブ・ジョブズは夕食後に散歩をしたり、歩きながら会議を行ったりしたそうだ。 散歩していると頭の奥底がすっと澄んでいく。 将来への不安や…

海に感じる心

少し前に近所の海を散策しました。 上田敏がフランスの詩人、ボードレールの詩を翻訳した『人と海』に次の一節があります。 こころ自由なる人間は、とわにめずらん大海を。 海こそ人の鏡なれ。灘(なだ)の大波はてしなく、 水や天(そら)なるゆらゆらは、…

トイレの窓

今週のお題「試験の思い出」 前の記事とは別の思い出。 sb08521995.hatenablog.com うさぎのころはセンター試験で、市内の受験生が一堂に会して試験を受けた。 当日の朝はどんよりと曇っていたような気がする。 試験会場の大学でバスを降りると、黒い学生服…

今週のお題「あったかくなったら」

今週のお題「あったかくなったら」 体を動かすのが好きで、小さい頃からそこら辺を走り回っていた。 今振り返ると、小学5年生のときに参加した町内のマラソン大会が一つの転機だったように思う。 曇り空の冷たい冬の日だったこと。息が苦しくなって「早く終…

生きていることのなつかしさ

冬至を過ぎ、夕日に伸びる影が長くなっているように感じます。 公園を散歩していて何気なく振り返ったら、空と、道と、芝だけだったので撮りました。 シンプルなものは美しい。 自分をごてごて飾りつけたりせず、もっとシンプルに生きていいのではないでしょ…

ぶらりドライブ

ぶらりドライブして、ハンバーガーを食べました。 甘いテリヤキソースが舌にしばらく残りました。 年の瀬も近いです。

俳諧の道のなほ遠く

ちょっとわかりづらいけど、杉の皮に雪が隠れていた。 ちょこんと隠れていて可愛かったから撮った。 山を登りながら歩きながら言葉遊びをする。 思い浮かんだ言葉を俳句や短歌の形にする。 たいていは詩の形にまとまらないし、まとまったとしても拙い出来栄…

冬至を越えて

2022年の冬至は12月22日(木)だそうです。 一年で最も昼が短い日。一年で最も夜が長い日。 今日を過ぎれば、少しずつ昼が長くなっていく。 人生も、夏至や冬至のように、明るいときと暗いときを交互に経験するものだと、最近思います。 昼と夜を交…

物を贈るということ

自分に自信がないので、誰かにプレゼントするときもうじうじ考え込んでしまう。 ちょっとしたお礼や記念日にプレゼントを贈る。物で気持ちを伝えるというのが苦手。 「こんなの感謝の気持ちと商売を結びつけたマーケティング戦略じゃないか!」といつも心の…

今日の一言日記 雪

今年初めての雪がふりました。 温泉に入りたくなりました。

あの夜の会話 草野心平

秋の夜の会話 草野心平 さむいね。 ああさむいね。 虫がないてるね。 ああ虫がないてるね。 もうすぐ土の中だね。 土の中はいやだね。 痩せたね。 君もずゐぶん痩せたね。 どこがこんなに切ないんだらうね。 腹だらうかね。 腹とつたら死ぬだらうね。 死にた…