本読むうさぎ

生きるために、考える

今日の私に贈る詩『夕焼け』

今日もおつかれさま。 今日は吉野弘の『夕焼け』を贈ります。 いつものことだが 電車は満員だった。 そして いつものことだが 若者と娘が腰をおろし としよりが立っていた。 うつむいていた娘が立って としよりに席をゆずった。 そそくさととしよりが坐った…

春のうららに誘われて

今週のお題「外でしたいこと」 気だるげな春のうららに誘われて 体一つと本とコーヒー これさえあればそれで充分 ランキング参加中Think<書くことは考えること> ランキング参加中短文エッセイ

自然と親しむとは

「自然に触れる」「自然に親しむ」という表現がどうにも好きになれません。 「触れる」とか「親しむ」というと、どうにも、自然と人間が対等のような気がするからです。 「自然を大切にしよう」とか「自然を守ろう」というのもおかしな話で、自然は人間に守…

葉桜を見上げる

まだかまだかと気を揉むうちに花盛りを逃してしまい、葉桜ばかりとなった。 盛りの頃には桜を見上げる人をよく見かけたものだが、今では皆うつむいて行き過ぎている。 人の心変わりの早さを感じと同時に、うさぎも見上げることがなかったことに気づいた。 葉…

外でしたいこと

今週のお題「外でしたいこと」 人気のない浜辺に腰を下ろし 寄せては返す白波を見るともなしに眺め 耳は遠く雲雀の声を聞き 風はうたた寝を誘い 潮にわずかに交じるは花の匂い そうして、気づけば一日が終わっている。 そんな日を過ごしたい。 ランキング参…

通りの足

足だけ見えるカフェがある。 正確には、通りに面した席の、ブラインドが降りて、こちらの視界のほとんどを覆ってしまうため、自然と通りに目が向いてしまい、通りを行く腰から下がちょうど見える、そんなカフェである。 せかせかした足、のんびりとした足、…

赤い花

警察署の 石壁に ひとつ咲いた 赤い花 こんな場所にも 咲くのかと 行き過ぎてなお 目に浮かぶ ランキング参加中Think<書くことは考えること> ランキング参加中短文エッセイ