今週のお題「あったかくなったら」
体を動かすのが好きで、小さい頃からそこら辺を走り回っていた。
今振り返ると、小学5年生のときに参加した町内のマラソン大会が一つの転機だったように思う。
曇り空の冷たい冬の日だったこと。息が苦しくなって「早く終われ!」とうめきながら走ったこと。他のランナーにどんどん抜かれて悔しかったこと。帰りの車で走りきった達成感と負けた悔しかったがごちゃ混ぜになっていたことを今でも覚えているし、「走りきった」という経験がその後の生き方に大きく影響した。
この間は数年ぶりにハーフマラソンを走った。
走っているとき、嫌でも自分と向き合う。
フォームが崩れていないか、呼吸が乱れていないか、走りながら自分の姿を客観的に見ている。
そしてそれは、自分の姿から次第に自分の内面へと移っていく。
なぜ自分は走るのだろう。
なぜきつい思いをしてまで走るのだろう。
走ることで自分の何が変わるだろう。
なぜ自分は……
とりとめないことをぐるぐる考える。
答えが出なくても、「なぜ自分は」を問い続けることが生きるということではないだろうか。
走ることは考えること、考えることは生きること。大げさに言えば、生きるために走るようなものだ。
あったかくなったら、走りたい。
どこまでもどこまでも走っていきたい。