本読むうさぎ

生きるために、考える

今日の私に贈る詩

今日も一日おつかれさま。

今日の私に贈る詩は新川和江の『子どもが笑うと……』です。

 

ちいさな子どもが

クスッと笑うと

草の実が ぱちん! とはじけます

 

クスクスッと笑うと

木の葉がゆれて

ひかりが こぼれます

 

クスクスクスッと笑うと

もう誰だって

いっしょに笑わずにはいられない

朝の空気も 牛乳びんも

石段も 風も 遠くの海も

 

この詩に描かれる子どもは、遠い日の私かもしれない。もしかすると、今も心の隅っこでこちらをうかがっている私かもしれない。

「いつか」の私と「今の」私。どちらかもしれないし、どちらともかもしれない。あるいは、どちらでもないかもしれない。

ただ、子どもが笑っている。その光景を思い浮かべればいいのかもしれません。

 

a.r10.to