本読むうさぎ

生きるために、考える

うさぎの本棚『愛とラブソングの哲学』

少し背の高い あなたの耳に よせたおでこ

甘い匂いに誘われた あたしはかぶとむし

流れ星ながれる 苦しうれし胸の痛み

生涯忘れることはないでしょう

生涯忘れることはないでしょう。

aiko/カブトムシ

 

愛は人にとって重大で重要なテーマの1つです。

古今東西、人は愛を求め、愛に迷い、愛を信じて生きてきました。

愛ほど力強く、愛ほど不確かで不安定なものはないでしょう。

好きな曲を何曲か頭に思い浮かべてみてください。

そのうち、いくつがラブソングでしたか。曲と言えばラブソングと言っても差し支えないくらい、世は愛を歌った曲に溢れています。

なぜ人は愛を歌うのでしょう。なぜ人はラブソングに惹きつけられるのでしょう。そもそも、「愛」とは何なのでしょう。本書では、生物学、脳科学歴史学社会学など様々な学問を駆使しながら、愛とは何かを探究していきます。

 

a.r10.to

 

前半では「愛」とは何なのかを探ります。愛は感情なのか、愛は本能なのか、愛に本質はあるのかなど、すぐには答えを出せそうにない問いについて考えることで、ぼんやりとした愛の輪郭を鮮明にしていきます。

後半ではラブソングとは何かを探ります。なぜ人はラブソングに惹きつけられるのかを考えるために、曲を音と歌詞に分け、それぞれにどのような特徴を持っているのかを調べていきます。そして、ラブソングを聞くことで、人にどのような変化が起こっているのかを見ていきます。

 

冒頭に載せた歌詞を読み、どんなことを感じたり考えたりしましたか。別の歌詞も載せますので、じっくり読んで、感じたこと、考えたことと向き合ってみてください。

 

この込み上がる気持ちが 愛じゃないなら

何が愛かわからないほど

愛を込めて花束を 大袈裟だけど受け取って

理由なんて訊かないでよね

今だけすべて忘れて

笑わないで受けとめて

照れていないで

Superfly/愛をこめて花束を