本読むうさぎ

生きるために、考える

自分の時間に目を向ける

テレビの電源コードを抜いてから1週間経ちますが、生活に何ら影響ありません。

むしろ、誰がどこで何をしたとか、どこどこでは何々が大人気だとか、そういったがちゃがちゃした情報が遮断されるので心に余裕ができます。

 

ニュースは暗い情報ばかりです。見たくもないのに次々と情報のノイズが目に飛び込んできて、気持ちをかき乱します。必要な情報はネットニュースに載っていますし、第一、世の中の情報を知らないといけないのでしょうか。

 

伊坂幸太郎の『魔王』にニュースも新聞も見ないという人物が登場します。一日一日を魂を込めて生きているその人にとって、画面の向こうで起きることは結局他人事。目の前の愛する人とともに生きることを大切にする姿勢に憧れます。

 

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現代では、いつでもどこでも手軽に情報が手に入るようになりましたし、そうであることが重要であるように考えられています。

問題なのは、たくさんの情報がこちらのニーズに関わらず、一方方向に与えられることです。情報の波にさらわれて、浮きつ沈みつ溺れまいともがいてしまっているということ。さらに、もがいている本人は、自分が溺れていることに気づいていない。

 

知らず知らずのうちに、頭も心も、情報の波にさらわれて疲れ切ってしまっています。デジタルデトックスが声高に叫ばれるのも、自分では情報をコントロールしているつもりが、逆にコントロールされていることに気づきにくいからかもしれません。

 

一日の中で、情報と距離を置く時間を設ける。自分の時間に、自分たちの時間に目を向けるために。その手始めとして、テレビの電源コードを抜いてみてはいかがでしょうか。