本読むうさぎ

人間と名乗るにはまだ未熟なものです。読むことと書くことの波間で遊ぶ一羽のうさぎ

当たり前の

おもしろいものはないかと

周りを見回してみるけれど

見つかるのは当たり前のことばかり

 

当たり前のようにゴミを出し

当たり前のように仕事へ向かい

当たり前のように眠る

 

私の日々は、当たり前のことばかり

吹けば飛んでしまい、あったことさえも忘れてしまう

そんな当たり前のうえに私は生きている

 

当たり前のように食べ

当たり前のように風邪を引き

当たり前のように朝日を浴びる

 

今日も当たり前のように過ぎていくだろう

他人がうらやむような特別もなく

人生を左右するような劇的もない

 

当たり前のように話し

当たり前のように憤り

当たり前のように期待する

 

支えられていることに気づきもせず

傷つけていることに思いも馳せず

私は当たり前を生きている