人には心の拠り所、支えが必要だ。
『葬送のフリーレン』ではたびたび「大人の心の支え」が描かれる。
風邪をひいて心細いとき、手を握ってもらうと安心するように、寄り添ってくれる存在が必要なのは子どもだけでなく、大人もだ。
子どもには保護者がいる。余程のことがない限り、精神的にも、経済的にも保護者が子どもの支えとなる。では、大人は?大人は誰が支えてくれるのだろう?
あるときは恋人や友人が当てはまるかもしれない。家族がいる人は、パートナーや子どもが支えになるときもあるだろう。誰にも頼らず、一人で乗り越えなければならないときもときもある。
子どもは誰かから手を差し伸べてもらうのを待つことができるが、大人は自分で手を伸ばさなければならない。自分から手を取ろうとしないと、誰も手を取ってはくれない。苦しいときは苦しいと叫ばないと、誰も気づいてはくれない。
人は命を終えたら天国に行くらしい。天国には女神様がいて、「よくがんばった」とたくさん褒めてくれるそうだ。では、生きている間は、誰が「よくがんばっている」と褒めてくれるのだろうか。誰が「つらかったね」と寄り添ってくれるだろうか。
あなたには、褒めてくれたり、寄り添ってくれたりする人はいるだろうか。
生きるとは、支え、支えられること。心の支えが必要なのは子どもだけでなく、大人もだ。