本読むうさぎ

生きるために、考える

すべての源は自分だと

日が昇り始めるころに目が覚める。

浅い眠りで頭も体も疲れている。

もう少し寝ようと目を閉じてみるがいつまでたっても眠気はやってこない。頭にぼんやりとした疲れが残るだけ。体も重く、トイレに立つのも億劫なくらい。

日が部屋を白く照らしだすのに合わせてベッドを抜け出る。

「ああ、今日が始まってしまった。」

昇る日と対照的に気持ちは暗く沈んでいく。

 

日めくりカレンダーに「すべての源は自分」と書いてあった。

良いも悪いも自らが招いた結果。言い訳も人のせいにもしない。自分の人生には自分で責任を持つ。なるほど、力強い言葉だ。

 

くそったれ。

「すべての源は自分」と考えてがんばった。尖るほどに大切な何かを失った。それでも尖った。尖らなければどうしようもないから尖った。言い訳も人のせいにもしないで尖った。大切な何かを削りながら尖り続けた。尖って尖って、ふとした拍子にぽきりと折れた。折れたら何にもできなくなった。空っぽのがらんどう。尖ることも、元に戻ることもできない。立ちすくんでいると周りから言われた。「もっと自分を大事にしないと」

くそったれ。何もかもくそったれ。尖ることしか知らない自分も、無責任に言葉を投げつける周りも、何もかも。

 

日が昇り始めるころに目が覚める。

尖端の折れた鉛筆のように不格好な頭と体で今日を生きなければならない。

ああ、今日が始まってしまった。