本との出会いはいつだってわくわくする。本を通じて新しい世界を知ったり、見知らぬ誰かと知り合ったり……
今回は本にまつわる小説を3つご紹介します。本との出会いの参考になれば嬉しいです。
本と鍵の季節 米澤穂信
堀川次郎、高校二年で図書委員。不人気な図書室で同じ委員会の松倉詩門と当番を務めている。背が高く顔もいい松倉は目立つ存在で、本には縁がなさそうだったが、話してみると快活でよく笑い、ほどよく皮肉屋のいいやつだ。彼と付き合うようになってから、なぜかおかしなことに関わることが増えた。(集英社より)
図書委員を務める男子高校生二人が町や学校で起こる事件を解決していく、いわゆる謎解きもの。友達と呼ぶか微妙な距離感の二人がどのように謎を解いていくのか。
人間の暗い側面も丁寧に描かれいて、謎解きだけでなく登場人物の心情も楽しめます。
書店ガール 碧野圭
吉祥寺にある書店のアラフォー副店長理子は、はねっかえりの部下亜紀の扱いに手を焼いていた。協調性がなく、恋愛も自由奔放。仕事でも好き勝手な提案ばかり。一方の亜紀も、ダメ出しばかりする「頭の固い上司」の理子に猛反発。そんなある日、店にとんでもない危機が……。(PHP研究所より)
書店を舞台としたドタバタお仕事エンターテインメント。働いたことのある人なら誰でも共感を覚えるであろう、仕事の楽しさや苦しさ、やりがいや面倒くささがギュッと詰まっています。
紙の本だからこその良さを改めて感じ、書店に出かけたくなります。
本を守ろうとする猫の話 夏川草介
夏木林太郎は、一介の高校生である。幼い頃に両親が離婚し、さらには母が若くして他界したため、小学校に上がる頃には祖父の家に引き取られた。以後はずっと祖父との二人暮らしだ。祖父は町の片隅で「夏木書店」という小さな古書店を営んでいる。その祖父が突然亡くなった。面識のなかった叔母に引き取られることになり本の整理をしていた林太郎は、書棚の奥で人間の言葉を話すトラネコと出会う。トラネコは、本を守るために林太郎の力を借りたいのだという。
本を守ろうとする猫と出会った少年が少しずつ成長していくお話。
電子書籍やオーディオブックなど、本や読書への関わり方が多様になっている現代。だからこそ、自分は何を大切にしたいのか、どう生きていきたいのかを考えることが重要だと思います。自分の考えを深めるきっかけになります。
以上、本にまつわる小説3選でした。
一冊の本との出会いが人生を変える。もしかしたらそれは今読んでいる本かも知れません。
これだから読書は止められない!