本読むうさぎ

生きるために、考える

金木犀よ

道を歩いていると

ふと金木犀が香った

どこに咲いているのかと

辺りを見回してみたが

花影を見つけることはできず

気づくと香りもなくなっていた

しばらくそこで待ったが

二度と香ることはなかった

 

姿を見せず

気まぐれに香る花よ

伝えたいことがあったのか

私が受け止めてられなかったから

小さくため息をついて

また別の誰かに

伝えようとしているのか