本読むうさぎ

人間と名乗るにはまだ未熟なうさぎ。考えるとは生きること。生きるために書いています。

人間のいない街

今週のお題「大人だから」

 

自分は大人だと豪語するのは詐欺師かペテン師か地面師だ。

人生とはこういうものだと知った口を利くのは、親に今日の出来事を話したがる幼児も同然だ。

大人とは、懐にいつも慎みと分別を持っていて、湖のように深く静かな眼差しで世界を見ているものだ。

 

身の回りの大人と呼ばれる人を見ると、痴情に汚職に嘘に差別にまみれていて路地裏のグラフィティアートのほうがよっぽど清潔に感じる。

話の規模が大きくなっただけで、やっていることは子どもの延長線。

あんなのが大人を自称するものだから、猿の漫才でも見ている気持ちになる。

 

今日もテレビの向こうで、職場で、街角で、猿の漫才もどきが繰り広げられる。

それを見下しているうさぎも猿と同レベル。

なんだ、人間がいないじゃないか。

人間のいない街で、動物たちが人間を真似て芝居にもならない芝居を打つ。