2022-10-12 沼 詩 心が麻痺すると ボウリング玉を抱えたように重くなる 心が感じようとするのを拒むのだ それはこれ以上つらくならないようにするための防衛機能 玉を抱きかかえ、暗く、ぬるく、まとわりつく沼に沈んでいく 吐き出たあぶくは昇ってしまってもう見えない そのうち光の届かぬ沼底に横たわり浮き上がることはない 今も沈んでいる