ものの見方や考え方に大きく影響したり、何度も繰り返し読んだりしている本を集めました。できるだけ著者や作品の傾向が偏らないように選んだので、次の読書の参考にされてみてください。
小説・エッセイ
1 犬はどこだ 米澤穂信
犬探し専門の探偵事務所を開いた主人公のもとにきたのは、人探しの依頼だった――。
ただの失踪人探しだったはず、調査を進めるうちに不穏な影が見え隠れするようになります。依頼の結末はどうなるのやら。
2 檸檬 梶井基次郎
表題作のほか、独特の死生観が描かれた『桜の樹の下には』や『城のある町にて』など20編を収録。病に侵されていた作者が考える幸福や生きることへのまなざしがぎゅっと詰まっています。
3 草の花 福永武彦
自殺まがいの手術により命を落とした青年が遺した2冊のノート。そこには彼が抱えていた苦悩が綴られていた――。人を愛すること、生きることについて考えさせられました。
4 月とコーヒー 吉田篤弘
原稿用紙10枚ちょっとの世界に広がる物語。喫茶店の甘くないケーキ。世界の果てのコインランドリーに通うトカゲ男。映写技師にサンドイッチを届ける夜の配達人……。寝る前に一時に、コーヒー片手に読み浸りたい一冊です。
5 こんな夜は 小川糸
ベルリンでの生活や、東日本大震災の経験などを綴ったエッセイ。食事、本、家族への時に温かく、時に厳しい目線がおもしろいです。
ビジネス
6 The Psychology of Money(サイコロジー オブ マネー) 著:モーガン・ハウセル 訳:児島修一
知識が豊富なお金のプロフェッショナルでもお金に振り回される。それは心があるから。心理学の側面から、お金とどう向き合えばいいかが紹介されています。サブスクを止められないのはなぜか、臓器提供の同意率が90%を超える国があるのはなぜかなど、気になる内容が満載です。
7 お金の大学 両@リベ大学長
YouTubeでも活躍されている著者が送る、お金に困らないための5つの力を解説した一冊。税金や保険、通信費の見直し方や投資についてなど、基本的な知識が学べます。
詩集
8 特選 小さな名詩集 世界の名詩鑑賞会
文庫本サイズ大きさと可愛い表紙で持ち運びたくなる一冊。金子みすゞ、宮沢賢治、谷川俊太郎など多くの人に愛される詩が収録されています。ふとしたときに読みたくなります。
9 通勤電車でよむ詩集 小池昌代
多くの人と同じ時間、空間を共にしながら自分一人と向き合うことができる不思議な場所である電車。原白秋、谷川俊太郎、ディキンソンなど、忙しい日常に沈んでしまった生きることの懐かしさを掬いあげてくれる詩を収録しています。
10 繰り返し読みたい 日本の名詩一〇〇 彩図社文芸部
喜び、悩み、葛藤、失望、恐れなど、感じたことのある、けれど忘れてしまった思いの数々。日本の代表的な詩人の作品を厳選して集めてあり、特別な詩と出会うきっかけになるかもしれません。
何も語らないけど、多くを伝えてくれるのが本の魅力です。
人生は出会いによって彩られます。
人や場所、言葉との豊かな出会いを楽しんでもらえればうれしいです。